お祭りレポート

【青森県青森市】青森ねぶた祭で輝く優美なねぶたを鑑賞!跳ね人の熱気は大迫力!

今年も、待ちに待っていた日本の火祭り「青森ねぶた祭」に出かけてきました。

昭和55年に国の重要無形文化財に指定されてから、全国、いや世界各地から毎年二百数十万人もの観光客が、一目ねぶたを見ようと青森市にやって来ます。

北国の夜にひときわ映える勇壮なねぶた。そして、腹に響くバチ太鼓の迫力。その後ろを色とりどりの衣装を身にまとった【跳ね人】たちが、ねぶた囃子の音色に合わせながら練り歩いて行きます。

ラッセーラ、ラッセーラ、ラッセ、ラッセ、ラッセーラ

そのかけごえが、沿道の観客とはね踊る【跳ね人】たちの想いを一瞬ひとつにしてくれます。短い夏に繰り広げられる光と闇のページェント。みちのく青森に、今年もその季節がやって来ました。

2018年8月2日~7日に開催された青森ねぶた祭のレポート(体験談)をお届けします。

青森県青森市について

本州最北端に位置する青森県、その県庁所在地が青森市です。人口は約14万人、陸奥湾に面している港町「青森」が誕生して、実は400年以上の歴史があります。

また、南には映画「八甲田山」のロケ地となった広大な八甲田の山なみが広がっています。「八甲田山」とは在りし日の名優・高倉健さん主演の映画です。雪中行軍の大量遭難事故をモチーフにしたこの映画は、共演者・北大路欣也さんの有名なセリフ「天は我々を見放した!」が忘れられない作品です。

岩木山を見上げる津軽平野に位置する青森市。季節になれば赤いリンゴがたわわに実る美しい北の大地には、そんな悲しい歴史とロマンの香りが今もあふれています。

青森ねぶた祭について

■名称:青森ねぶた祭り
■場所:青森県青森市
■開催日:2018年8月2日~7日(毎年同じ期間に開催)
■最寄り:
東北新幹線「新青森駅」下車、あおもりシャトルバス「ねぶたん号」で約19分
青森空港よりJRバスで約35分

「青森ねぶた祭」の歴史は古く、江戸時代の享保年間(1700年代初め)に、弘前ねぶたをまねて始まったという古い記録が残されています。明治初期に9年間ほど禁止されていた時代もありましたが、それ以後は終戦の年、昭和20年を除くと現在までその伝統は脈々と地元に受け継がれています。

「東北三大祭り」のひとつである「青森ねぶた祭」の魅力は、ねぶたそのもののデザインと色彩の美しさにあります。ねぶたは神話や武者絵をモチーフに創り上げられた、高さ約5m、幅が9m、奥行きはなんと7mもある人形灯籠です。

また、その一方で、ねぶた祭を盛り上げてくれるのが名物【跳ね人(はねと)】の熱気です。浴衣を裾までたくしあげ、花笠にたすきがけの跳ね人たち。「ラッセーラ、ラッセーラ」という勇ましくもたくましいかけ声とともに、足を蹴上げるように跳ね飛ぶ独特の動きが注目の的ですね。跳ね人の誰もが、全身汗を吹き出しながら威勢良く踊り歩きます。

でも、この跳ね人の動きが想像以上にハードなんです。試しに私も歩道を使って見よう見まねでやってみたところ、たった2、3分やっただけで正直へとへとになりました。そんな激しく動き続ける跳ね人ですが、毎年男性ばかりではなく、年頃のステキなお嬢さんたちも多数参加しています。

祭りの見どころ

優美で美しい青森ねぶた

このお祭りで、まずなんと言っても目を引くのが「ねぶた」そのものの美しさです。

青森ねぶたは骨組み作成から始まり、和紙で全体の形を作り上げ、最後に彩色し完成させるまでに丸々1年かかります。その費用たるやなんと新築住宅1軒分にもなるとか!毎年数多くの【ねぶた師】と呼ばれる名人が、その腕とプライドをかけ、極彩色の巨大で、しかも圧倒的な迫力を持ったねぶたを創り上げています。

余談ですが、ねぶた制作小屋「ラッセランド」でマスコミの取材を受けていた【女性初のねぶた師】北村麻子さんは、その創り上げた作品以上に美しい女性(でもすでにお母さん)でしたよ。もうどきどきしました。

ところで、ねぶたは宵闇の中、特に灯りをともした姿が最も美しいのは間違いありません。でも、もし時間に余裕があれば、昼間のうちに青森県観光物産館「アスパム」に隣接するねぶた制作小屋「ラッセランド」に出かけてみて下さい。

そこでは出陣前の、しかも一同に勢揃いしたねぶたを間近に眺めることができます。「ラッセランド」で思い思いに記念写真を撮ったり、作者のみなさんと実際におしゃべりしたりするのは、またひと味違った思い出を残してくれますよ。

【化人(ばけと)】あっての青森ねぶた祭

ねぶた行列の先頭では、顔一面を真っ白に塗りたくり、派手な衣装を身にまとった男女の一団が沿道にいる観客の爆笑をさそっています。この一団こそ【化人(ばけと)】と呼ばれるねぶたにはなくてはならぬ人気の集団です。

化人の歴史は思ったより古く、すでに明治時代の新聞にもそのユニークな出で立ちやエピソードが掲載されています。一見珍妙に見える化人ではありますが、「青森ねぶた祭」には欠かせない人々でもあります。

化人は、それぞれねぶたとねぶたの間に入り込み、ねぶたの山車が来る前にその場を笑いと歓声で盛り上げてくれます。化人が「青森ねぶた祭」に果たしてきた役割は、私たちが考えている以上に大きかったようです。

ところが、時代の変化とともに奇抜な衣装やおしろいを塗りたくった姿は敬遠されたのでしょう。ある意味でねぶた祭の花形であった化人のなり手が、ここ数年急に少なくなってしまいました。

今年(2018年)8月21日に放映された「NHKニュース おはよう日本」でも、「青森ねぶた祭り “バケト”の夏」として番組にも取り上げられましたので、たぶんご覧になった人もいらっしゃるでしょう。化人をこよなく愛し、その伝統を次の世代に必死で引き継ごうとする家族の物語が特集されていました。番組によると、一時期100人近くいた化人は、残念ながら今や10人ほどしかいないということです。

けれど、私が見た限り、今年の夏もやはり化人は青森ねぶた祭のヒーロー・ヒロインでした。10人ほどしかいない化人の小さな集団は、一番前に配置されたねぶたの、さらにその先頭で、人々の笑いを一身に集め祭りを盛り上げてくれていましたよ。やはり、化人あっての「青森ねぶた祭」のようです。

青森名物「けの汁」と「生姜味噌おでん」

最後に、「青森ねぶた祭」に出かけたら、ぜひ食べてもらいたいオススメの郷土料理をご紹介します。それは「けの汁」と「生姜味噌おでん」です。

「けの汁」は、青森駅前やアーケード街にある郷土料理店なら必ずメニューにのっているくらい有名なご当地グルメの筆頭です。作り方はいたって簡単で、大根・人参・ゴボウやこんにゃく、しいたけなどを昆布だしで煮込んだ味噌仕立ての汁物です。

ねぶた祭期間中は夏真っ盛りの時期ですが、日が暮れるとさすがは最果ての地・青森。気温もぐっと下がり、赤いのれんが妙に恋しくなりました。私の入った郷土料理のお店は、市内でも有名なお店。その晩も店内はすでに旅行客でいっぱいでしたが、店員の接客する態度も丁寧で好感が持てました。来年出かけた時にもぜひ立ち寄りたいお店のひとつです。

もう一品オススメしたいのが「生姜味噌おでん」です。今年の夏は天候が安定せず、祭りの期間中も度々激しい雨が降り出しました。たたでさえ夜は涼しい青森の街は、どしゃぶりの雨で一気に気温は急低下。

そんな寒さから救ってくれたごちそうがこの味噌おでんです。うずらやさつま揚げ、だいこんなど、皿に盛りつけられた煮込みおでんの種に、たっぷりすりおろした生姜みそがこれでもかというほどたっぷりかけられています。雨で凍えていたのも忘れるほど、私の心とからだを温めてくれた北国の名物おでんでした。

みなさんも「青森ねぶた祭」においでの際は、ぜひ「けの汁」と「生姜味噌おでん」を味わって下さいね。どちらも絶品ですよ。

まとめ

北国青森の夏は短く、今年のねぶた祭りも8月7日、盛大にそのフィナーレを迎えました。最終日は、前日「ねぶた大賞」を受賞したねぶたを先頭に、表彰された6つの山車が市内をパレード。

やがて、あたりが夕闇に包まれる夜7時過ぎ、6台の山車はそれぞれ船に積み込まれ【青い海公園】沖の陸奥湾海上をゆったりとパレードしていきます。そして、6台が海上に勢ぞろいするのを見計らうかのように、その頭上には約1万発以上の大輪の花火が打ち上げられました。それは一瞬、自分がまるでおとぎ話の世界に足を踏み入れたような不思議な感覚を味わわせてくれました。光と闇、そして、ねぶたの織りなす美しさに私は思わず息をのみました。

こうして「青森ねぶた祭」はフィナーレの瞬間を迎えたわけですが、特に海上パレードの幻想的な光景は、あなたをこの祭りのとりこにすること違いありません。

実は地元で知り合った屋台のおばちゃんも「ねぶた祭で一番キレイだよぉ」とオススメしてくれたのがこの海上パレードです。みなさんも一度でいいので、最終日には忘れず見に行って下さいね。

いえいえ、海上パレードだけがねぶた祭の全てじゃない!とおっしゃるそこのあなた。まさにあなたの言う通りです。「青森ねぶた祭」は期間中ならいつ出かけても、その時々で必ずあなたに忘れられないステキな思い出を残してくれます。前夜祭しかり、祭り初日もしかりです。

お祭り期間中ならば、いつ行っても見どころいっぱいのみちのく青森ねぶた祭。そんなねぶた祭に、ぜひあなたも出かけてみませんか?会場でお待ちしています。

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氷室 玲
氷室 玲
登山、キャンプ、オートバイ、自転車、釣り(渓流と海)などのアウトドアスポーツ等、様々な趣味や芸事をたしなむ。最近、それらの経験やユニークなエピソード等を広く伝えたいと考え、WEB上での執筆を開始。